トリプトファン事件の真相とは?本当に副作用はあるの?摂取量は?
トリプトファンは、必須アミノ酸の一つでセロトニンという物質に合成され、、抗うつ剤や更年期障害の治療にも使われています。
以前、トリプトファン事件というのがありましたが、本当に副作用が原因だったのでしょうか?
ここでは、トリプトファン事件の真相と、副作用について解説していきます。
トリプトファン事件の真相とは?
トリプトファンの副作用が騒がれたトリプトファン事件というのが昔あったんだけど、皆さんは覚えていますか。
当時はまだ遺伝子組み換え食品という言葉すら一般化していませんでしたから、それほど重要視する人も少なかったのかも知れません。
このトリプトファン事件は、遺伝子組み換えによって誕生した食物そのものを食べたために起ったものではありません。
原因となったのは、東京のある会社が遺伝子組み換え物質を使って作った健康食品。
ようするに、今私たちが注目しているトリプトファン配合のサプリメントだったんですね。
でも、直接的なトリプトファンの副作用問題ではなかったようです。
実際に、他社の類似品では、確か何の被害の報告もありませんでした。
当時問題となったトリプトファンの副作用とは、EMSと呼ばれる好酸球増加筋痛症候群。
白血球の一種である好酸球の増加により、激しい筋肉痛や関節痛を生じるもので、当時アメリカでは38名もの死者を出しています。
因みに、このトリプトファン事件の総患者数は1,500人以上を超え、20年ほどたった今でもその後遺症に苦しんでいる人もいるそうです。
ただ、これはあくまでもある遺伝子組み換え食品を摂取した人のみに限られる話です。
多分、1999年発行の食品衛生学雑誌第40巻を読んでもらえれば、今でも詳しい内容が分かる事と思います。
トリプトファンは本当に副作用はあるの?
抗うつ剤と同じ位の効果を持つというトリプトファン、欧米では、更年期障害の治療にもごく一般的に活用されているそうですね。
その最大の理由は、通常の抗うつ剤よりも持続性が長く、偏頭痛の解消も望めるからという事。
トリプトファンの副作用で最も怖いのは肝硬変だそうですが、それはかなりの量のトリプトファンを摂取しなければ発症しないという話も少なくありません。
通常、トリプトファンの副作用はそれほど気にする必要はないという説を素直に信じるべきなのだろうとも思います。
トリプトファンの摂取量は?
一応1日のトリプトファンの摂取量が6,000ミリグラムを超えると危ないとのことですが、この6,000ミリグラムという数値を超えることは、そう簡単に出来るものではないようですね。
因みに、100グラム辺りの含有量が最も多いと言われる粉末大豆や鰹節などでも1,000ミリグラム程度。
逆に言うと、毎日6,000ミリグラムものトリプトファンを食事だけで取り込む事の方が難しいように思えます。
そこで、薬やサプリメントなどで足らずを補おうとする訳ですね。
まとめ
トリプトファンに関する情報は、健康関連のブログやサイトに沢山掲載されています。
が、しかし、その大半は必須アミノ酸としての効能で、副作用の話は殆ど記載されていません。
という事は、トリプトファンの副作用については、それほど深刻に取り上げる事ではないという事なのでしょう。
トリプトファンについては、過剰摂取による副作用よりも、不足による体調不良を重視した方がいいのかも知れませんね。
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